J. Zarebski - Barcarolle in A-flat major. Op. 31.
ザレンプスキの Barcarolle. Op. 31 を打ち込んだ。ザレンプスキ (1854-1885) はひとことで言えば、ショパンとシマノフスキというポーランド音楽の大作曲家をつなぐもう一人の天才……と言ったら怒られそうですが、活躍した時期としてはちょうど間になります。
1873年にペテルスブルク音楽院を修了してからヴィルトゥオーゾピアニストとして活躍、フランツ・リストにも「天才だけが持つひらめき*1」と才能を認められて、たびたび共演を果たしています。その生涯はピティナの解説に詳しいです。
この Barcarolle が出版されたのはおそらく亡くなった1885年かその前後、動画最初の表紙にあるとおり、作品28から31がまとめて出版されたようです。
まさに舟歌らしい、リズムをつけながら歌われるメロディ。そして、静かに、しかし厚みを持って歌われる中間部。この2つのメロディが豊かに彩られてゆく。個人的な感想を言えば、Op. 6 のような精神性は感じませんが、メロディをそのまま、華麗な伴奏の数々で装飾してゆくのはまさにヴィルトゥオーゾの業。
Youtubeにほとんど無く、規模・魅力から見ても、もっと知られてほしい作品だと思います。
J. Zarebski - Barcarolle in A-flat major. Op. 31.
2018年5月に譜面を見て、2020年6月にようやく重い腰を上げて打ち込み。8月16日に完成。
というわけで、ザレンプスキのバルカローレ打ち込んでみている。響きが良い作品だから打ち込んでいても楽しい。
— Hishaism(どぼん) (@Hishaism) June 20, 2020
8ページまで打ち込んだ。あと7ページ。このあたりが良い~~>< pic.twitter.com/UEUTqQ6hAY
— Hishaism(どぼん) (@Hishaism) July 3, 2020
*1:書簡でこう述べたそうですが、書簡集 Michael Saffle(2003), "Liszt Letters in the Library of Congress" にあるのでしょうか……。