hishaismの打ち込み日記

ド素人がピアノを打ち込んで、「わ~できた~!」とはしゃいでいる日記

打ち込み日記「おやすみ(夜想曲)」

 また作ってしまった、自作品。

 以下、どうでもいい細かなお話。本来音楽を言葉で語るのは野暮としか言いようがありませんが、ここはわたしの日記なので平然と語ります。というか正直、周りに対して自作品を「音楽」とか「作品」とか言うのも恥ずかしいのですが……。(ここまでテンプレ文章!)

おやすみ

 メロディはcantabileで、女性の高らかな声を勝手にイメージしています。

 最初のミードー(臨時記号は省略)は、恐れ多くもドビュッシーの「夢」やラヴェルの「オンディーヌ」の冒頭のように、「ねえ、」と問いかけるようなイメージ(個人の感想です)。

 そしてわたしが今さら新しく覚えた「7の和音」を経て次のメロディが応えます。いちど下がったメロディがまた上がって、6連符でもうちょっと気持ちが高まる感じです。

 変ハ長調に移って同じかたちを繰り返し、12連符の装飾音。3連符でもよかったけれど、より自由なイメージです。ここはラから9度上のシまで一気に上がるのでちょっとニュアンスをつけました。野暮ったく言ってしまえば、ritenuto して、poco accel. とcresc. です。ここまで、同じメロディの繰り返しですが、まだまだ繰り返します。

 伴奏も少し厚みをつけながら盛り上がりへの準備をします。fes-b-asで微妙な響きにしたまま。異物のbは次のesの和音でかっちりハマります(譜例1)。

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譜例1

 メロディはレードシーラーソーファーまで下りて、準備万端。そのあとファーソーファミーラーシーの6連符。ミで地面を蹴って、一気に羽ばたくイメージです。

 盛り上がりでも冒頭のテーマそのままです。ただ、内声のソーラーとラーシードーのラインと、面倒くさい音型(弾けるのかは知らない)の伴奏、少し多層的(ポリフォニック?)な感じで、いろいろなイメージが駆けめぐるような場面を表現してみました。また、内声が最初ソから始まるのも、最初はハッキリ解決させないで、来るべき音をあとに持ってくる小賢しいやり方です。

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譜例2

? 低音のレ (D-flat 1-2) とfes-as-b-des-fesの分厚い和音はフォルテシモでピークです。

 そのあとはわたしが勝手に「寄り道」と呼んでいる方法でクールダウン。このダウンしきった部分でやっと盛り上がった部分からずっと続いていたスラーが切れます(書いていませんが)。いわば緊張の糸。ここで右手の内声に迷いました(譜例3)。左手がes-g-des-fなので右手もas-des-f-asにすべきかと。ですがここはas-es-asにしました。そうしたほうが次のg-des-gのときに左手もオクターブ違いでesなので、また「来るべきところに音がきた」という感じがすると思ったからです。

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譜例3

 右手のラーソーときて、最後は右手の幅の広いアルペジオでラーーと終わりますが、続いてまたオクターブ上でラーシードーと応えます。しつこい!

 最後の上昇するアルペジオは、ショパンのピアノ協奏曲2番2楽章(調も一緒!)や、以前に打ち込んだ夜想曲第2番作品9-2 の異稿版、あるいはLento con gran espressione の最後を想像しつつ、でももっと凡俗なかたちです。最後の低音のas-cは無いほうがよかったかも……。

 と、鼻歌で思いついたメロディと伴奏をこのように考えて修正して、このようなかたちに至りました。