hishaismの打ち込み日記

ド素人がピアノを打ち込んで、「わ~できた~!」とはしゃいでいる日記

クララ・シューマン、「海賊」の主題による演奏会用変奏曲

 2019年といえば、クララ・シューマン生誕200年。だからというわけでもないけれど、ちょうど気になったので書こうと思う。

 クララ・シューマンの作品の一つに、演奏会用変奏曲(作品8)というものがある。正確には「ベッリーニの『海賊』のカヴァティーナによるピアノのための演奏会用変奏曲 ("Variations de concert pour le pianoforte, sur la cavatine du Pirate de Bellini")」というのだけど省略。初版は1837年。17, 8歳のクララが、いわば当時流行していた歌を華麗にアレンジしたというたぐいの作品だと思うのだけど、変奏曲の主題が気になってしまうのが僕の悪い癖(右京さんならそういう癖ありそう……)。

 (以下、動画で負荷がかかるかもしれないので「続きを読む」にしました)

 それで、ど素人なので不確かなのだけど、"Sventurata, anch'io deliro"という歌がそれらしい。題名の訳は責任が持てないので割愛。

 こちらがクララ・シューマンによる主題。



 こちらがベッリーニの「海賊」のなかの"Sventurata, anch'io deliro"。

 どうだろうか。気のせいと言われればそれまでだし、正しい気もする。いずれにせよオペラに詳しい人ならば主題から一発で分かると思われるので、ご教示頂けたら幸いです。

 ちなみに、同じ主題をツェルニーも変奏曲にしているとはまったく知らなかった。ベッリーニさん、本当に大人気なんですね。"Introduction, variations et polonaise dans le style brillant sur la cavatine, 'Tu vedrai la sventurata, op. 160"。初版は1828年、クララの変奏曲の9年前。ブリランテ様式による序奏と変奏、わたしにはsventurataがよく分からない。とにかくそういう感じの、オーケストラ付きの贅沢な作品! なにげに好きですわたし。



 ツェルニーは、さらに同年、「海賊」の主題からロンディーノを作っているらしい(op. 164)。ウケがよかったので次、ということか、よほど「海賊」を気に入ったのか、あれこれ勘ぐるのも楽しい(こういう邪推は詳しい人に怒られる)。

 しかしピティナさん、ツェルニーのほうはきっちり「ベッリーニの歌劇『海賊』のカヴァティーナによるロンディーノ op.164」としてくれているのに、クララ・シューマンのほうだけ「ベッリーニの『海賊の歌』にもとづくピアノの為の演奏会用変奏曲 op.8」にしてしまったのね……。いくつかのサイトに影響が出ているので、ひそかに修正のお願いを送ってみました。